Archive for 3月, 2007

03/11 最低賃金はどこまであがる?

企業が支払う賃金の下限を決めている「最低賃金法」の改正が、今国会で議論されています。政府は最低賃金を引き上げる方向で、今国会中の成立を目指しており、柳沢伯夫厚労相は3月1日の衆院予算委員会で「指針を示す」としています。改正案が成立すると、都道府県が地域の実情にあわせ、生活保護費の支給状況なども考慮しながら決めることになります。

気になるのは、いったいどこまであがるのか。現在、最低賃金が最も低い県は、青森、岩手、秋田、沖縄の4県で610円。民主党はこれを「800円」以上に引き上げることを求めていますが、柳沢厚労相は「中小企業にとってはきつい」と否定的。米国の基準を参考に「700円」をめどに検討していることを明らかにしました。

一方、日本商工会議所の山口信夫会頭は、「企業の支払い能力に応じて決めるべきで、法律で一律に上げるのは問題だ」と政府案を牽制しています。

03/11 厚生年金の加入をパートにも拡大

会社員が加入する厚生年金の適用をパート労働者にも広げる法案を、政府は今国会に提出するよう準備を進めています。少子高齢化に対応するとともに、格差是正も意識した「再チャレンジ支援」政策の一環です。しかし、現実はなかなか厳しいようです。

厚生年金は、会社と本人とが折半して保険料を負担するため、パートを多く雇っている外食産業や流通産業からは反発の声が上がっています。また、パートの主力である専業主婦層も、保険料の天引きで手取りが減ることへの拒否感が強いようです。

厚労省は先日、パートの厚生年金加入の際には、会社員向けの健康保険制度にもあわせて加入する方針を固めました。会社員同様の保険が適用されるメリットの一方、厚労省の試算では、パート年収が120万円の場合、年5万5千円の保険料負担が発生します。

雇用者、被雇用者の双方から反発が出ていることから、今夏の参院選を控えた与党としては、なんとか適用対象者を絞り込んで影響を最小限にとどめたい考え。加入条件の計画を変更するなど原案にたびたび手が加えられています。最終的にどのような形で国会に提出されるのか、注目していきましょう。

03/11 世界同時株安の影響は?

中国発の世界同時株安が、景気の回復基調に水を差す可能性も出てきました。2月27日に始まった株安の連鎖は4日間連続で続き(3月2日現在)、日経平均株価の下げ幅は一時期、1,000円を超えました。同時に、円高基調が続いており、輸出関連企業への影響が懸念されています。

総務省が3月2日に発表した1月の統計では、1世帯あたりの消費支出は約30万円で、前月費0・6%増。13ヶ月ぶりのプラスになりました。暖冬で外出機会が多かったことに加え、サラリーマン世帯の実収入が4ヶ月連続のプラスになったことも要因でしょう。

一方、完全失業率は前月比4.0%と3ヶ月連続の横ばい。フリーターは3年連続で減少し、2002年以降では初めて200万人を割りました。正社員雇用も拡大しつつあるなど、景気回復が雇用状況にも反映されはじめたことがうかがえます。

こうした状況での世界同時株安は、政府の「新成長戦略」に影響も影響を与え、路線の変更を余儀なくされることも考えられます。そうなれば、消費税率アップなど、家計に直接かかわってくる事柄が再び議論されるようになるでしょう。当面は、経済ニュースを丹念にチェックする必要がありそうです。